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固定資産税が6倍になる話
カテゴリ:あきちゃんの不動産お役立ち情報  / 投稿日付:2026/07/14 07:51

こんにちは。神戸市北区で50年、不動産屋をやっております田中章雄、通称あきちゃんです。

今日は、知らずにやってしまうと、あとで泣くことになる話をします。「固定資産税が6倍になる話」です。

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「まさか、そんなに増えるわけがない」と思われた方こそ、最後まで読んでください。

私が50年やってきて、この一件で顔を真っ青にされたお客さんを、何人も見てきました。

結論から申し上げます


相続した空き家を、深く考えずに解体して更地にしてはいけません。

家を壊して土地だけにした瞬間に、その土地の固定資産税が、最大で6倍近くまで跳ね上がります。

これは断言できます。「片付けるつもりで壊しただけ」で、翌年から税金が何倍にもなって届く。こういう相談が、今も毎年のように私のところへ来ます。


1. なぜ家を壊すと税金が上がるのか


はっきり申し上げます。ここを知らない人が、本当に多い。

土地の上に人が住むための家が建っていると、「住宅用地の特例」というものが効きます。これは、住まいの土地にかかる固定資産税を安くしてくれる仕組みです。

200平方メートルまでの部分は、固定資産税の計算のもとになる評価額が「6分の1」に減らされます。だから、家が建っている土地の税金は、もともとかなり安く抑えられているのです。

ところが、家を壊して更地にすると、この「6分の1」がまるごと外れます。外れた瞬間に、税金の計算のもとが一気に元の額に戻る。これが「6倍になる」の正体です。

ここで一歩立ち止まってください。「家があるうちは安かった」のではありません。「家があったから、特別に安くしてもらっていた」のです。その特別扱いは、家を壊した年の翌年から、きれいさっぱり消えます。


2. 神戸市北区のAさんの話


実際にあった話をします。

神戸市北区にお住まいだったAさん(当時71歳)。藤原台の親御さんの家を相続されました。築45年の古い一戸建てで、誰も住まなくなって2年ほど。庭の草も伸びてきて、近所の目も気になる。

Aさんは「もう住む人もいないし、更地にしてすっきりさせよう」と考えました。解体費用は、木造で160万円ほど。決して安くはありませんが、Aさんは「これで管理の手間から解放される」とほっとされていました。

問題は、その翌年です。それまで年12万円ほどだった固定資産税の通知が、65万円を超える額になって届いたのです。

Aさんは役所に電話をかけました。「計算間違いではないか」と。けれど、間違いではありませんでした。家を壊したことで住宅用地の特例が外れ、正規の税額に戻っただけだったのです。

Aさんはこうおっしゃいました。「解体屋さんも、そんな話は一言もしてくれなかった」。これが現実です。


3. 業界の裏側を正直に申し上げます


なぜ、こういうことが起きるのか。

解体業者さんは、家を壊すのが仕事です。税金の面倒までは、基本的に見てくれません。悪気があるわけではなく、専門が違うのです。

問題は、一部の不動産屋のほうです。「更地にしたほうが早く売れますよ」。こう言って、解体をすすめる業者がいます。たしかに、更地のほうが買い手に土地の広さや形が伝わりやすく、売りやすい面はあります。

けれど、その裏で「更地にすると、売れるまでの間、固定資産税が何倍にもなりますよ」という話を、きちんとしない業者が多いのです。売れるまで半年かかれば、その半年ぶんの高い税金は、すべて売主さんの負担です。すぐ売れる保証などありません。売れ残れば、上がった税金だけを毎年払い続けることになります。

もう一つ、脅し文句のように使われるのが「特定空家」という言葉です。「このままだと特定空家に指定されて、どのみち税金が上がりますよ。だから今のうちに壊しましょう」。こういう言い方をされると、慌てて壊してしまう方がいます。

たしかに、屋根が崩れかけている、ゴミが放置されている、そういう本当に危険な空き家は、行政から指導が入り、住宅用地の特例を外されることがあります。しかし、それは「今すぐ、あなたの家が」という話ではありません。きちんと管理して、傷んだところを手当てしていれば、いきなり指定されるものではないのです。慌てて壊す前に、まず本当に指定される状態なのかを、冷静に確かめてください。


4. 正直に、デメリットもお話しします


「では、絶対に壊すな」と言っているのかというと、そうではありません。家を残すことにも、当然デメリットはあります。

  • 古い家をそのまま放っておけば、雨漏りや白アリで傷みが進む
  • 台風で瓦が飛んで、隣の家や車を傷つければ、その責任は持ち主にくる
  • 草木が伸び放題になれば、近所とのいさかいの種になる

管理には、それなりの手間もお金もかかるのです。

だから、本当に大事なのは「壊すか、残すか」を先に決めることではありません。「いつ、どういう形で手放すのか」を決めてから、逆算して壊すかどうかを考えることです。

買い手が決まってから壊せば、更地で高い税金を払う期間はほとんどありません。先に壊してしまうから、売れるまでの間、高い税金を払い続けることになるのです。この順番を間違えるだけで、何十万円も損をします。


まとめ


もう一度、結論を申し上げます。相続した空き家を、深く考えずに先に壊してはいけません。

家を壊した瞬間に、住宅用地の特例が外れ、固定資産税は最大で6倍近くまで上がります。解体するなら、買い手のめどが立ってから。これが鉄則です。

「すっきりさせたい」「近所の目が気になる」という気持ちは、よく分かります。でも、その気持ちだけで壊すと、上がった税金という形で、何年もツケを払うことになります。


最後に、これだけは申し上げたい


50年やってきて分かったことがあります。不動産で損をする人は、たいてい「順番」を間違えています。壊してから考える。売り出してから慌てる。これでは、いつも後手にまわります。

相続した家をどうするか迷っておられるなら、壊す前に、一度だけ私に相談してください。税金がどう変わるのか、いつ壊すのが一番損をしないのか。数字で、正直にお話しします。

相談していただくだけなら、一円もかかりません。壊してしまってからでは、遅いのです。

センチュリー21・ハートピア
田中章雄

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