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北区で生き残る街、消える街
カテゴリ:あきちゃんの不動産お役立ち情報  / 投稿日付:2026/06/13 07:05

こんにちは。神戸市北区で50年、不動産屋をやっております田中章雄、通称あきちゃんです。

今日は、ちょっと厳しい話をします。北区の中で、これから「生き残る街」と「消えていく街」の話です。

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「消える」なんて、地元の人間が言う言葉じゃない、と叱られそうです。

でも、はっきり申し上げます。私はこの50年、北区の街が育っていくのも、寂れていくのも、両方この目で見てきました。だからこそ、きれいごとでは書きません。

あなたが今住んでいる街、これから買おうとしている街。その土地が30年後にどうなっているか。それを真剣に考えたことはありますか。


結論から申し上げます


生き残る街と消える街を分けるのは、「駅からの距離」でも「今の人気」でもありません。

分かれ目は、たった3つです。

  • 若い世代が入ってこられる値段か
  • 駅やバス停まで歩いて通えるか
  • 店と病院が歩いて行ける範囲に残っているか

この3つが揃っている街は生き残ります。1つでも欠けはじめた街は、ゆっくり消えていきます。

これは断言できます。50年やってきて、例外を見たことがありません。


1. 値段が「若い世代を締め出した街」から消えていく


意外に思われるかもしれません。高い街ほど安泰だと、皆さん思っています。

逆です。

街というのは、若い夫婦が入ってきて、子どもが生まれて、その子がまた大人になって、世代がぐるぐる回ることで生きています。この循環が止まると、街は一気に年を取ります。

藤原台のある区画で、こんなことがありました。30年前、ここは子育て世帯であふれていました。今、その同じ通りを歩くと、表札はそのまま、住んでいるのは70代80代のご夫婦ばかりです。子どもは独立して街を出て、戻ってこない。

なぜ戻らないか。家が古くなったのではありません。値段が下がらず、若い世代が「ここには手が出ない」とよそへ行ってしまったからです。

人が入れ替わらない街は、20年後、空き家だらけになります。これは今、現実に起きています。


2. 「車がないと暮らせない街」は、運転できなくなった日に終わる


北区は車社会です。これは事実です。

ただ、私が50年見てきて一番怖いと思うのは、駅からもバス停からも遠い、車だけが頼りの分譲地です。

50代で家を買ったとき、車は当たり前に運転できました。ところが80代になって、免許を返納する。すると、その家はその日から「どこにも歩いて行けない家」になります。

実際にありました。ある奥の造成地に住んでいたBさんご夫婦(当時78歳)。スーパーまで車で15分。ご主人が運転をやめた途端、買い物も病院も誰かに頼まないと行けなくなりました。結局、街なかのマンションへ住み替えることになり、思い入れのある家を手放されました。

そのとき家がいくらで売れたか。買ったときの半値以下でした。

歩ける範囲に何もない街は、住む人が年を取った瞬間に「住めない街」になります。買うときは元気でも、住み続けるのは30年40年先なんです。


3. 店と病院が「歩いて行ける距離」から消えた街は戻らない


街の寿命を一番正直に映すのは、スーパーと診療所です。

人が減ると、まず店がたたみます。店がなくなると、さらに人が出ていきます。そして診療所が閉まる。そうなったら、もう若い世代は絶対に入ってきません。

この順番は、北区のあちこちで実際に起きてきました。かつてにぎわっていた商店が、今はシャッターのまま。そういう通りを、私は何本も知っています。

逆に、岡場や藤原台のように、駅前に店と病院がまとまって残っている街は強い。多少不便でも、歩いて用が足せる。だから人が出ていかない。

はっきり言います。店と病院は、一度なくなると戻ってきません。「今あるかどうか」ではなく、「10年後も残っていそうか」で街を見てください。


業界の裏側の話を、少しだけ


不動産屋は、こういう「街の将来」の話をあまりしません。

なぜか。売りたいからです。

奥の造成地でも、車があれば不便はありません、自然が豊かでお子さんものびのび育ちますよ。こう言って売る。嘘ではありません。でも、その家にあなたが80代まで住むことを、本気で考えて言っているわけではないんです。

新しく出た分譲地ほど、この手のセールストークが並びます。値段も手頃に見える。でも、なぜ手頃なのか。それは、街の将来性が値段に反映されているからです。安いものには安い理由がある。これは土地でも同じです。

私はお客さんに、よくこう言います。今のあなたではなく、30年後のあなたが暮らせる街かどうかで選んでください、と。売る側の言葉ではないかもしれません。でも、それが本音です。


正直に、デメリットも書きます


ここまで読んで、では生き残る街だけ買えばいいのか、と思われたかもしれません。

そう単純でもありません。

生き残る街、つまり藤原台や岡場の駅近は、値段がそれなりにします。若い世代には手が届きにくい。これは事実です。

そして、消える街にも良いところはあります。土地が広く、静かで、空気がいい。価格も安い。今の生活を楽しむには十分です。

要は、何を優先するかです。終の住処として一生住むのか。子どもに残す資産として考えるのか。10年20年で住み替える前提なのか。それによって、選ぶべき街はまったく変わります。

ここを曖昧にしたまま「なんとなく安いから」で買うのが、一番危ないんです。


まとめ


もう一度申し上げます。

北区で生き残る街と消える街を分けるのは、若い世代が入れる値段か、歩いて駅やバス停に行けるか、店と病院が歩ける範囲に残っているか。この3つです。

今の人気や、今の便利さで判断してはいけません。あなたがその家に住むのは、これからの30年です。

50年やってきて分かったことがあります。街は、人と同じで、ゆっくり年を取ります。元気な街を選べば、あなたの暮らしも長く守られます。


最後に、これだけは申し上げたい


自分の街、買おうとしている街が、これから先どうなるのか。心配になった方がいらっしゃるかもしれません。

それでいいんです。不安なまま大きな買い物をするより、一度、地元を50年見てきた人間に聞いてみてください。生き残る街かどうか、私は遠慮なく正直にお答えします。

売るためではなく、あなたが30年後に後悔しないために。それが私の仕事です。

センチュリー21・ハートピア
田中章雄

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