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不動産屋が嫌がる質問トップ5
カテゴリ:あきちゃんの不動産お役立ち情報  / 投稿日付:2026/05/19 07:50

こんにちは。神戸市北区で50年、不動産屋をやっております田中章雄、通称あきちゃんです。

今日は、少し意地悪に聞こえるかもしれない話をします。「不動産屋が嫌がる質問トップ5」についてです。

嫌がる

私のところには、家を売ろうとしている方が、よく相談に来られます。その方々を見ていて、いつも思うことがあります。みなさん、不動産屋に「お任せ」をしすぎなのです。

不動産屋を選ぶとき、何を見ればいいのか分からない。だから、感じのいい担当者、大きな看板、それくらいで決めてしまう。

ここで一歩、立ち止まってください。不動産屋の良し悪しは、看板の大きさでも、愛想の良さでも分かりません。たった五つの質問をぶつけてみれば、はっきり分かります。

結論から申し上げます


いい不動産屋は、答えにくい質問ほど、正直に、はっきり答えます。よくない不動産屋は、その質問を嫌がり、はぐらかします。

これは断言できます。質問そのものより、その質問にどう答えるか。そこに、その業者の本性が出ます。

今日お教えする五つの質問は、どれも、業者にとっては痛いところを突かれる質問です。だからこそ、答え方を見れば、信用できる相手かどうかが分かるのです。

紙に書いて、持っていってください。そして、担当者の顔色を、よく見てください。


1. いつレインズに載せますか。登録した画面を見せてもらえますか


レインズというのは、不動産屋だけが見られる、全国の物件情報の仕組みです。

ここに載って初めて、よその不動産屋も「こんな家が売りに出た」と知ることができます。買い手を探す入口のようなものです。

専任媒介の契約を結んだら、業者は7日以内にレインズへ登録する義務があります。これは法律で決まっていることです。

ところが、わざと載せない業者、載せても問い合わせが来ないようにしておく業者がいます。なぜそんなことをするのか。それは、後でお話しします。

ですから、こう聞いてください。「いつレインズに載せますか。登録したら、その画面か、登録証明書を見せてください」と。

正直な業者は「もちろんです。登録したらすぐお見せします」と言います。

嫌がる業者は、「うちのお客さんで売りますから大丈夫です」「そういうことはこちらにお任せください」と、画面を見せることから逃げようとします。


2. 他社のお客さんも、ちゃんと取り次いでくれますか


家の買い手は、どこの不動産屋から来てもいいはずです。

あなたの家を預かった業者のお客さんでも、よその業者のお客さんでも、いい値段で買ってくれる人ならありがたい。それが当たり前です。

ところが、業者によっては、よその不動産屋から「お客さんが見たいと言っています」と連絡が来ても、「すみません、今ちょうど商談中でして」と嘘をついて、断ってしまうことがあります。

なぜそんなことをするのか。これも、裏側のところでお話しします。

「他社から来たお客さんも、分け隔てなく案内してくれますね」と、はっきり確認してください。

胸を張って「当たり前です」と言う業者は、信用できます。言葉を濁す業者は、あやしいと思ってください。


3. 査定価格を、近所の成約事例で説明してください


査定価格を出されたら、必ずこう聞いてください。

「この値段は、何を根拠にしていますか。この近所で、最近実際に売れた家を、三つか四つ挙げて説明してください」と。

きちんとした業者は、すぐに資料を出します。「○○町のこの家が、築何年で、いくらで売れました」と、具体的な事例で説明できます。

ところが、根拠を言えない業者がいます。「長年の経験と勘で」「うちのお客さんならこれくらいで」と、ふわっとした言葉でごまかす。

はっきり申し上げます。実際に売れた家の値段で説明できない査定価格は、信じてはいけません。


4. 専任にする得と、一般ではいけない理由を教えてください


媒介契約には、専任媒介と一般媒介があります。専任は一社だけに任せる契約、一般は何社にも頼める契約です。

業者は、たいてい専任を勧めてきます。一社で独占できるからです。

それ自体は悪いことではありません。専任には専任の良さもあります。けれど、業者が「専任のいいところ」しか言わないなら、用心してください。

ですから、こう聞いてください。「専任にすると、私にとって何が得ですか。逆に、一般媒介ではいけない理由は何ですか」と。

正直な業者は、専任のメリットも、デメリットも、両方話します。「専任のほうが私たちも力を入れやすいですが、その代わり、一社に任せきりになります。だから、こういう注意は必要です」と。

専任のいいことしか言わない業者は、あなたのためでなく、自分のために専任を取りたいだけかもしれません。


5. 売れなかったら、値下げ以外に何をしますか


最後の質問です。これは、いちばん業者の力量が出ます。

「もし売り出して三ヶ月たっても売れなかったら、次に何をしますか」と聞いてみてください。

力のない業者は、たいてい答えが一つしかありません。「値段を下げましょう」です。

ですが本当は、値下げの前に打てる手が、いくつもあります。

  • 写真を撮り直す
  • 売り出しの紹介文を書き直す
  • 広告の出し方を変える
  • 内覧のときの見せ方を直す

「値下げの前に、こういう手があります」と、いくつも答えられる業者は、本当に売る力があります。

「売れなければ下げるしかありません」としか言わない業者は、最初から値下げで売るつもりだと思ってください。


藤原台のAさんが、五つの質問を持っていった話


具体的な話をします。

神戸市北区の藤原台に、Aさんという男性がいらっしゃいました。当時68歳。お父様を亡くされて、長く住んでこられたご実家を相続されました。

築40年ほどの戸建てで、土地は45坪ほど。固定資産税は年に9万円ほどかかっていました。

Aさんは、私のところに「相続した家をどうしたらいいか」と相談に来られました。

私は、すぐに「うちで売ってください」とは申しませんでした。代わりに、この五つの質問を紙に書いて、お渡ししました。「まず、何社か回って、この五つを聞いてみてください」と。

Aさんは、まず、駅前で大きな看板を出している会社に行きました。

査定は2,780万円。担当者は感じのいい若い方でした。Aさんが五つの質問をすると、こうなりました。

「レインズの登録画面を見せてください」と言うと、「あ、それは登録したらお送りしますね」。けれど、後で契約の話になっても、その画面は出てきませんでした。

「2,780万円の根拠を、近所の事例で」と聞くと、「このあたりの相場と、うちの経験から、これくらいなら大丈夫です」。具体的な家の名前は、一つも出てきませんでした。

「売れなかったら次は」と聞くと、「そのときは、価格を見直していきましょう」。値下げ以外の話は、ありませんでした。

Aさんは、不安になって、私のところにもう一度来られました。「あきちゃん、あの会社、なんだか、はぐらかされている気がするんです」と。

私は、別の会社も回るようお勧めしました。Aさんは、もう二社、回りました。そのうちの一社は、まったく違いました。

レインズの話をすると、「契約したら三日以内に登録して、登録証明書をすぐお渡しします」。

査定額は2,650万円と、最初の会社より130万円安かったのですが、「この藤原台の、この通りで、築38年の家が去年いくらで売れて、もう一軒、築42年の家がいくらで売れて」と、実際の家の話で説明してくれました。

「売れなかったら」と聞くと、「まず写真と紹介文を直します。それでも動かなければ、内覧の時間帯を変えます。値下げは、その後の最後の手です」と。

Aさんは、その会社に頼みました。家は、2,650万円の売り出しから、ほぼその値段に近い2,600万円で、二ヶ月で売れました。

もし、最初の会社にそのまま頼んでいたら、どうなっていたか。2,780万円で売り出して、売れずに、ずるずると値下げをして、最後はもっと安く売っていたかもしれません。

Aさんは、こうおっしゃいました。「あきちゃん、あの五つの質問がなかったら、私は看板の大きさだけで決めていました」と。


なぜ、業者はこれらの質問を嫌がるのか


ここで、業界の裏側をお話しします。なぜ、この五つの質問を、業者は嫌がるのか。

理由は、一つの言葉に行き着きます。「両手」です。

不動産の仲介手数料は、家を売る人からも、家を買う人からも取れます。売主からと買主から、両方から手数料を取ることを、業界では「両手」と言います。

ここまで言えば、お分かりかもしれません。業者にとって、いちばん儲かるのは、自分が預かった家を、自分が見つけた買い手に売ることです。両方から手数料が取れますから。

ところが、レインズに正直に載せて、よその不動産屋のお客さんに売れてしまうと、買い手側の手数料は、よその業者に行きます。「片手」になってしまう。

だから、一部の業者は、こうします。レインズに載せない。載せても、よその業者から問い合わせが来たら「商談中です」と断る。自分のお客さんが見つかるまで、家を抱え込んでおく。これを「囲い込み」と言います。

囲い込みをされると、どうなるか。

本当はもっと早く、もっといい買い手が見つかったかもしれないのに、その業者のお客さんが現れるまで、家は売れずに置かれます。その間に「売れ残り」に見えてしまい、結局、値段を下げることになる。損をするのは、いつも売主です。

一つ目と二つ目の質問、レインズと他社の取り次ぎの質問。これは、この囲い込みを見抜くための質問なのです。だから、囲い込みをする業者は、嫌がります。

三つ目の、査定の根拠の質問。これは「高預かり」を見抜くためです。高い査定を出して、まず契約を取る。売れなければ後で下げればいい。そういう業者は、根拠を実際の事例で示すことができません。

四つ目の専任の質問、五つ目の値下げの質問も、同じです。業者が自分の都合で動いているのか、それとも売主のために動いているのか。それが、答え方に出てしまうのです。


正直に申し上げておきます


ここで、私の本音も申し上げておきます。

この五つの質問をすれば、必ず良い業者が見つかる。そんな単純な話ではありません。

まず、質問をすると、嫌な顔をされることがあります。「この客は疑り深い」と思われて、関係が少しぎくしゃくするかもしれません。それは、覚悟しておいてください。

それでも、私は質問したほうがいいと思います。何百万円もの話です。少しの気まずさより、ずっと大事なことです。

それから、もう一つ。質問にすらすら答えたからといって、その業者が完璧だとは限りません。口が上手いだけの人もいます。

逆に、説明が下手で、もたついてしまう正直な業者もいます。特に、年配の業者は、レインズの画面を見せるといった新しいやり方に慣れていないこともあります。答え方が下手でも、中身が誠実なら、それでいいのです。

ですから、答えの「うまさ」ではなく、「正直さ」を見てください。分からないことを「分かりません、調べてお答えします」と言える業者は、信用できます。

そして、質問しすぎて、何もかも疑ってかかるのも、よくありません。疑心暗鬼になると、本当に良い業者まで逃してしまいます。五つだけ、と決めて、あとは答え方を静かに見る。それくらいが、ちょうどいいのです。


まとめ


50年やってきて分かったことがあります。不動産屋の良し悪しは、看板の大きさでも、担当者の愛想でもありません。痛いところを突かれたときの、答え方に出ます。

もう一度、五つの質問を申し上げます。

  • いつレインズに載せるか、登録画面を見せてもらえるか
  • 他社のお客さんも、ちゃんと取り次いでくれるか
  • 査定価格を、近所の実際の成約事例で説明できるか
  • 専任にする得と、一般ではいけない理由を、両方説明できるか
  • 売れなかったとき、値下げ以外の手を持っているか

この五つを嫌がらず、正直に答える業者を選んでください。それだけで、藤原台のAさんのように、何百万円もの損を避けられます。


最後に、これだけは申し上げたい


もし今、家を売ろうとしていて、どの不動産屋に頼めばいいか迷っているなら。

この五つの質問を、紙に書いて、持っていってください。そして、相手の顔色を、よく見てください。

私は「うちに頼んでください」とは申しません。ですが、もし、回ってみた業者の答えに、どうも腑に落ちないものがあったら。一度、私のところに、その話を持ってきてください。

その業者が言ったことが、まともな話なのか、それともあなたを丸め込もうとしているのか。50年この北区を見てきた私が、正直にお話しします。

質問をすることは、相手を疑うことではありません。あなたの家と、あなたのお金を、自分の手で守ることです。

センチュリー21・ハートピア
田中章雄

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